And While We Were Here
何となく観た映画が物凄く良かったので
フィルマークスに記録する前に
ザクッとここにまとめておきます
日本語版は「ラブ・アフェア 年下の彼」
やけど、ダサいが過ぎるので原題ままで
旦那(レオナルド)の海外出張についてきて
イタリアに二週間滞在することになった
ジェーンが主人公、アラサーくらい
旦那さんとの結婚のキッカケは妊娠で
でも、流産してしまって
空っぽになったキッカケで籍は入れたけど
何か満たされへん、ザ・倦怠期
ジェーンはフリーライターで
祖母の第二次世界大戦の話を本にするために
録音を聴きながら訪れたんがイスキア島で
偶然道を聞いた相手がケイレブ、19歳
やたら絡んでくるケイレブに
最初は大人の女性っぽい対応をするけど
ケイレブの魅力に確実に惹かれてって
でも、大人として、既婚者として
気持ちの前に優先するものが幾つもあって
旦那か年下の男の子か、というよりは
年下の男の子との恋をキッカケに
ジェーンが人生のうやむやになってた部分に
向き合うような話
まずケイレブの魅力がもう、エゲツない
責任とか常識とか顔色伺いとか
そんなんを全部取っ払った軽やかさ
やのに、包容力と豊かさと深みも備えてて
危なっかしさと温かさがある感じ
良しか悪しか、きちんと生きてきて
その人生にどこかで、これで良かったんか?
と思ってる人が、ケイレブに出会って
この人に全部壊してもらいたい
この人と、昨日まで考えもつかんかった
未来の可能性を得たい
と思うジェーンの気持ちはかなり理解できる
ケイレブの存在は、ジェーンにとって
いかに自分が身動きの取れん状態におるか
今だけを見て夢中になれへんような
重い荷物を背負ってるんかを
ハッキリ対比的に表すようなもんやった
見た目は勿論、チャラいというよりは
取っつきやすいような軽さと、
あとは単純に胸元のタトゥーが
めちゃくちゃめちゃくちゃセクシーやった
大人の色気はよく聞くけど
若者故の色気やなと、危なっかしさが
あんなにも魅力になるんやと、素晴らしいわ
ジェーンの感情は、女心そのもの
女が男の人に求めることは、結局
心を満たしてもらうことなんやなと思った
どんな愛の言葉でも、どんなエッチでも
自分で愛されてる、認められてる、
求められてるって実感せな心は満たされへん
ケイレブは確かに色んな意味で若過ぎるけど
動的に愛してくれたというか
レオナルドみたいに、当然のようにではなく
今愛してる、今愛してるって感じが伝わって
それがジェーンの心を満たしてたんやな
ジェーンとレオナルドの言い合いも良かった
女ってもう、ほんまにしこたま面倒臭い
浮気がバレてキレられることで
レオナルドからの愛を確認しようとしてた
でも気付いてもらえんかった、ブチギレ
意味不明やのに筋道立ててキレてる
レオナルドの言い分も、
優しさを繕った「向き合ってない感」が
ちゃんと出てて、それがイラつかせる
こっちは道理には合ってるけど
偽物というか、無茶苦茶、脆くて軽いもの
ただ、ジェーンはやっぱり大人で
荷物をおろして羽を伸ばしてるだけの大人で
知ってるという点で、若者にはなれんくて
ケイレブへの熱量も
ほんでケイレブからの熱量も
一生もんではないことに気付いてるねんな
その上でのオチがとても良かった
演出も含めてね
書き過ぎたけどオチくらいは隠しとこうかな
アマゾンプライマーの方々は是非
主旋律以外で言えば、一つは祖母の回顧録
違う題材をテーマに喋ってるのに
女の人生というとこでのマッチなのか
ジェーンの現状に祖母の言葉が響く
結構攻めたこと言ってて、私は好きでした
あとはイタリアの街並みと、その撮り方が
くどくない美しさでめちゃくちゃに最高
海と、レンガと、余白
人生変えるなら今やなと思わせる美しさ
この物語の裏方のようで土台やなと思った
以上、なかなかザクッと
秋に観る女の物語は沁みるなと思いました
/コンビニ店員も立ったまま寝てる03:37
0コメント