女ごころ -SHISHAMO

この歌、私は、この視点が一番リアルで
まさに女心なんやろうなと思った

歌詞に出てくるのは「私」、「彼」、
そして「あなた」
「彼」はついこないだ好きになって
両思いになった人、つまり新しいおカレシ
「あなた」はその前に好きやった人

「あなた」のことがほんまに好きやって
これから先もずっと好きなまんまなんやと
当たり前のように思ってた
もうこの先、こんなに好きになれる人なんか
現れる訳がないとすら思ってた

多分、「私」にとって「あなた」との恋愛は
大きくて重くて仕方ないものやったと思う
恋愛感情って独特やなと思うねんけど
望むようにすることで
自分を苦しめたりするやん
苦しむん分かってるのに
それをせずにおられへんかったりするやん
他の誰のためでもないねんで
それが誰かの役に立つこともないねんで
ただお腹が空いたからご飯を食べるように
自分がそう望んだから、そうしたのに
得たんは苦しみやねんで
そんなアホみたいなことがあるやん恋愛って

まあそれは
一気に幾つも持てるものじゃないから
試せへんし、やと思うねんけど

「あなた」との恋愛を経た「私」にとって
恋愛は、そんな、足かせをつけたような
重いけどそれだけじゃなくて
動き辛いけどそれだけじゃなくて、みたいな
今のこの形を望んでるのは
他の誰でもないこの私で
私が私のために得ている現状やしって
でも、あれ、知らん間に痣できてるやん
みたいなね
そんなものやったんやろうなと思う

でも「彼」との恋愛は、足かせに対して
お布団みたいな
あれ?こんな軽くていいの?
こんな簡単に物事って上手くいくの?って
頑張ってないのに愛されるし
頑張ってないのに幸せになれてる
こんなんでいいん?みたいな

この歌の好きなところは
「思い出せない」って何回も出てくるところ

ありがとう 私を好きでいてくれて もう私思い出せない
あなたといた毎日も愛しい気持ちも もう私思い出せない
このテレビの前の椅子も ベランダの側の換気扇の下も あなたのものだったはずなのに あなたのものだったはずなのに どうしてかな どうしてかな もう思い出せないよ

「私」にとって「あなた」との恋愛は
決して軽いものではなかったと思うねんで
多分、人生の一地点として
旗が立つような時間やったと思うし
心が見える形であるとしたら
「あなた」がつけた痕がぐにゃっと
へこんでたり、
そんなような存在であり時間やったとは思う

ただそれでも
「あなた」のことが好きだった「私」は
「私」の中でどんどん薄くなるやろうし
「あなた」のことが好きな「私」は
もうこの世の中にはおらんわけよ

世の中の色んな辛いことの幾つかにはさ
ちょっと二十年そこらしか生きてないから
多いのか少ないのかは分からんけど
少なくとも幾つかには
それが在った意味なんてないやん

ただ私らは無償で辛い目に遭いたくないから
意味付けをするわけやん
成長するためにあったんやとか
次の幸せのためにあったんやとか

でもこの類のものって努力とは違って
無ければよかったものってあると思うねん
それは後悔とはまた違うねんで
ただ何故在ったのかが分からないもの
私はなんのためにあんなに苦しんで
あんなに泣いて、あんなに耐えたんかって

これを真正面から捉えたんが
「思い出せない」っていう表し方やと思う
どれだけ好きやったとしても
別の人を好きになることだってあるし
時間が経てば人は忘れていく
「あなた」以外好きになれないような、
大好きやった「あなた」を
一生忘れないような「私」では
なかったみたい、って

恋愛感情(しかも本気の)を
美化することなく表してんのが凄い好き
これこそがリアル、
ほんまは全然美しくない恋愛の裸やと思った

歌詞読んでみてね


/ちなみにリンクのやり方分からなさ過ぎてこんな時間まで寝れてない02:24

4コメント

  • 1000 / 1000

  • 2018.09.13 18:02

    @ザキリン私もそれめっちゃ覚えてる(笑)SHISHAMOは異例のこの歌入り、サキリン教えてくれてありがと
  • ザキリン

    2018.09.13 17:53

    @女ごころさあ、三田行った帰りに車で流してて、ザックリと説明したらあやかちゃんがめっちゃ感心してたの覚えてる
  • 2018.09.13 17:47

    @ザキリン先生は突然おらんくなったはずやのに連絡先知ってる謎ソングな